第59章 互いに利用し合う

工藤達央も遊んでいる暇はなかった。茶を飲み干すと、そのまま会社の研究室へ向かい、薬の調合に取りかかる。

午後2時ごろ、花岡友哉から電話が入った。会って話がしたいという。話題には、例の龍血草も出た。

工藤達央は面会を承諾し、咲子を連れて指定のカフェへ向かった。

店に入った瞬間、椅子に腰掛けて待っていた花岡友哉の姿が目に入る。

「工藤さん、どうぞ。こちらへ」

花岡寿也が忙しなく声をかけてきた。

「……ああ」

工藤達央は短く応じて腰を下ろし、店内を一瞥する。店員はいるのに、客が一人もいない。

問いかけようとしたところで、花岡友哉が先に口を開いた。

「人が多いと、目も耳も増えますか...

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